主に日本の廃墟を中心に探索撮影しています。(半ば自分用の備忘録も兼ねています)

【2020年6月現在】おしらせ
現在、こちらは更新をしておりません。探索・旅行などの活動及び創作物に関してはこちらをご覧ください。
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当サイトでは主に廃墟と墓地を中心に扱っておりますが、どちらも郷土史研究、または美術性、雰囲気を楽しむものとしてまとめているもので、オカルトもしくは肝試しと言った目的意味合いを一切持っておりません。閲覧の際はご了承下さい。
また、文章や画像の無断転載はおやめください。

家紋調査 木古内町鶴岡地区

今回から、かねてから興味のあった「家紋」について、一つ一つ墓地をまわって調査していく。
更新はまわった順と町村区域ごとに順序だてることを原則とし、まずは道南の木古内町から。
(なんで函館市からじゃないんだって? カメラ持って最初に行った先だからさ…)

今回は木古内町鶴岡地区。
幕末~明治初期に庄内藩士たちが移植した土地なので、なかなか珍しい家紋がたくさんある。


まず多い家紋から

圧倒的に多いのは「丸に上がり藤」と「丸に下がり藤」
P1050772




ついで「丸に三つ葉柏」と「五三の桐」、「違い鷹の羽」
P1050771

「五三の桐」はどこにでもある普遍的な家紋の一つ。



ついで多い「庵木瓜」(いおりもっこう)
地域色の強い家紋である
P1050224

この家紋は圧倒的に「工藤」姓を名乗る家に多い。工藤姓は青森をはじめとした東北に広く分布する姓であるため、この家紋もその周辺に多く分布する。
大工職が生業であった工藤氏の由来を表したと考えられる。



同じくらいの割合で「花菱」と「剣方喰」、「源氏車」、「隅立四ツ目」がある
P1050240
剣片喰



ここから少数派に落ち着きはじめる
「丸に抱き茗荷」
5件ほど
P1050239



「丸に笹竜胆」
丸に笹竜胆



「丸に違い矢」
丸に違い矢

たびたび見かけるが、たいていは二三軒程度





この墓地で一軒、または親戚類しかない家紋

「佐竹扇」
見えにくいが、日の丸の扇である
P1050227

名字も「佐竹さん」だった。



「五徳柏」
変わり五徳柏

「五徳」は囲炉裏とかで鍋をのせるアレのこと
家紋辞典には、丸から柏の葉が飛び出している「変わり五徳柏」しか出ていないが、便宜的にこう呼ぶ。




「抱き変わり寄生(ほや)に向かい鳩」

抱き変わり寄生(ほや)に向かい鳩

寄生(ほや)とはヤドリギのこと。八幡神の使い鳥たる鳩と、冬でも青々と茂るヤドリギが組み合わさったなんともおめでたい紋。

と考察してみる。



「変わり稲の丸に雀」
変わり稲の丸に雀

農村らしい家紋。
日本の秋、豊穣の秋




「抱き茗荷に木瓜」
五瓜に抱き茗荷





「石持ち地抜き隅立角に桔梗」
隅立角に桔梗
 
これは家紋辞典に記載なし。
勝手に部品名を組み合わせてこう呼ぶ 申し訳ない



「鞠挟みに亀甲花角」
鞠挟みに亀甲四方花菱

記載なし
鞠挟みの使用は珍しい。




「丸に抱き角」
丸に抱き角


使用家は「角田さん」
苗字からおこした家紋であろうか。





「丸に抱き葉沢潟(おもだか)」
P1050226

田んぼのやっかいな雑草も、日本人はこうして愛する
道南の沢潟家紋を使用する家のなかで、「抱き沢潟」は少数派。




「丸に州浜」
丸に州浜
 
一瞬尻かと思った
入り江の形を図式化したものらしい 「原型州浜」という家紋をみると由来がわかる





「陰七宝に桔梗」
陰七宝に桔梗






これは珍しい
「糸輪に二階笠」
P1050250
 
最初見たときなにかわからなかった。
高橋という苗字に多いそうだ。




「右一つ巴」
P1050230

巴は「三つ巴」ばかり有名だがこうして単独で使用することもある。
まあ三つ巴は神紋だから…




「横組み合わせ井桁」

DSC_0443



「違い井桁」との区別は、井桁が正方形かひし形かによる。
使用家は井川さん。苗字からの連想か。


そして、問題の家紋が・・・。
P1050221

杯に見えるが正体不明。
図書館で血眼になって数冊の家紋辞典を読み漁ると、「丸に三つ切り竹」というのが最も近い意匠だった。しかしそれは上下とも大きさが一緒だったので「丸に変り三つ切り竹」が適当か。

旧神山町立左右内小学校

四国お遍路の最中たまたま見つけた物件になる。

なんとも鄙びた雰囲気の路地脇に見えた木造の建物の影。石垣に開けられた坂道を登ってみると、そこには廃校がありましたとさ。
P1040496
四国まで来てなにやってんだかだけど、気になるものは気になる
時間もないので手早く取材したいところだが…

なんだか廃校らしからぬ人気を感じる
校庭にいたおじいさんとおばあさんにお話を伺うと、校内で「小さなバレリーナ」の写真撮影会を催しているのだという。

車いっぱい停まってるね
P1040514
「撮影会の邪魔にならないように」の条件付きで見学許可がおりたのでさっそく潜入開始
※もちろん私はお遍路さんの白衣装備です

うおなんじゃこりゃ、廃校らしからぬ人の多さ。そして「小さなバレリーナさん」もいっぱい
P1040510
可憐な妖精を撮るのに夢中なキャメラマンさんもいっぱい

紹介が遅れたがこの学校の名前は「左右内(そうち)小学校」
徳島県は焼山寺への参道が始まる道のわきにある。自然豊かな場所だ。

先の通り、普段使っているらしい通用口は人だかりがすごいので二階から入ります
P1040498
ここから体育館と二階へ通じる階段へ

体育館
P1040499
廃校における体育館のそのまま状態での生存率は異常。

非常階段は二階へ続く。
が、出たところがバレリーナたちの着替え室にあてがわれた部屋だった。
…なんだこの気まずさ。
P1040500
あやうく変質者にされるとこだったぜ。お遍路さんに優しい土地でよかった。

現役時代は玄関だったようだ
P1040501
この写真だけ見るといかにも閑散とした感じだが、実際のところ、後ろにはたくさん人がいる。

「お遍路さんが見えましたよー」っとおばちゃんたちの歓迎の声と、「何だよこいつ・・・」というカメラマンたちの冷たい目線が入り混じる廊下。
…何やってんだろう自分

図書室を発見した
P1040506
三脚無し、時間も無しの状況で撮影はつらい

もう少し暗さを多くして撮りたい
P1040509
コンデジじゃ一層厳しいなあ

失敗作
P1040508
素材は素晴らしいのになあ
暗さとピント合わせ、構図。なにからなにまで未熟すぎる。

三脚をください それと「なにやってんのこのお遍路さん。もう閉めるですが」的な目線もやめてください…

もう一回ゆっくり行きたい。
四国も御多分に漏れず廃校が多数ある。回ってみたい
P1040512

珍しく「場違い」を感じた廃校探訪でした。

百井分校 再訪

以前思うように撮れなかった反省と、もう少しゆっくり空気を楽しむために百井分校、再訪してきました(思い立ったら早い。相変わらず)
もう夏なんだしいいよね。 夏は短いのんだから、楽しまなくては。(残念、内地は長いんだよ)

今回は時間帯を夕方を選んだ
P1040330
数ある廃墟ジャンルでも自分は特に廃校が好きだ。

ヒグラシの鳴き声が、裏山から届く。いつだって簡単に消えてしまいそうな響き。 音だけではなく、その存在も、時間も
そこにあるものすべてを包み込んで。
P1040328
相変わらずちっぽけな教室

P1040348
何回やってもゆがむ廊下の写真
廊下自体がねじれてるようには思えなかったのだが…

例の体育館
P1040347
20mシャトルランも満足にできるか疑わしい

P1040350
察するに、最後の年はこの「土居学級」と「6年生」の教室しか使われてなかったのでは・・・

もう一つ撮ってみたかった構図
P1040336
三脚の高さが足りない!
生身でのズームフォーカス撮影ではこれが限界だった くそう。

写真も撮ったので、日没まで中でゆっくり過ごす。廊下の入出口がどちらも開けっ放しなので、風通しはいい。 草と土の匂いが教室にも入ってくる。
P1040351

さて、次はどこに行こうかな…
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