茂辺地の町も随分様変わりした。

函館から木古内を結ぶ高規格道路のうちついに函館‐茂辺地間が開通し、小さいT字路にすぎなかった街の入口は、大きな跨線道路となってもはや嘗ての姿からは想像できないくらいの広い道路となった。 高い建物はせいぜい三階かそこらの中学校くらいだったのが、今では5,60mはありそうな高架橋が街を横切る様にそびえる。

昔は国道の茂辺地大橋を越えるとすぐにトンネルがあったが、それも今から約15年ほど前に発破され周辺と変わらぬ見通しの良い海岸道路となった。

茂辺地は松前~函館間で一番街の様子がかわっている場所かもしれない。



余談はここまで

茂辺地地区の家紋は圧倒的多数に五三桐、木瓜、花菱、剣花菱、隅立四ツ目。
次点に蔦、星、三つ葉柏、藤、鷹の羽。
中ほどに矢、桔梗、そして笹竜胆が多い。


・『丸に桔梗』

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見かけることが多い割にまだ紹介していなかった
ごめんよ明智光秀。


・『細桔梗』

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桜じゃないよ。
ちょっと似てるけど。


・『糸輪に違い釘抜き』

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釘抜きとはヤットコみたいなもの。
「九城抜き」に通ずることから尚武的紋章として用いられたそうな。

前にもいったような気がします。


・『雪持ち笹』?

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正統派の雪持ち笹
かと思いきや笹の配置が若干違う 石材屋さんのクセだろうか。


・『丸に中陰五七の鬼桐』

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夏に上ノ国中須田で見かけた中陰五三の桐に近い家紋。

しかし名字は全く違った。
直接の繋がりはないだろう。家紋と家系の間には今ではほとんど関係がなくなってしまっているのだし。


・『丸に内十文字』

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普通の十文字とちょっと違う
引き両の内二つ引き的な。


・『丸に三つ重ね矢』

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あらかっこいい こういう家紋を使ってる家にちょっと憧れちゃう。

名字は密谷氏。三ツ矢サイダーとは多分関係ない。


・『子持ち亀甲に花菱』

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通常亀甲紋は内枠が一重になっているが、これは二重。 結構珍しい。
手持ちの辞典には未収録。


・『丸に剣柏』

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剣片喰や剣木瓜に比べるとかなり少ない。 元となる紋はお互いに引けを取らないくらい多い家紋なのだが…。

柏紋の場合、剣よりも蔓に派生するのかもしれない。


・『丸に柴田藤』

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ネーミングとは裏腹に柴田勝家とは関係ない。
(柴田=柴田勝家という思考が短絡的すぎるだろ)


・『丸の内に二つ引き』

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『丸に二つ引き』との違いは、丸と引きが分けれているところ
墓石による家紋の調査では細部の微妙な違いが家紋本来のものか、それとも石工屋さんのクセなのかの見分けが難しい。


・『丸に八重梅』

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日本人は相変わらず「八」という字が好きですね。

八神 八坂 八雲 八幡 八朔 八戸 八穂蓼…
おめでたい、おびただしいことを表す言葉なのだ。 

一つ違う気がするが気にしない気にしない。


・『抱き花桔梗』

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シャレた家紋ですね。 近代の創作紋に見えてしまう。


・『丸に唐花』

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桜と桔梗を足して二で割ると唐花になります。
嘘です。


・『五瓜に唐花』

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織田瓜に似ているがこれは別。


・『中陰蔦』

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実際の蔦や桐に意匠中心部の丸にあたるものはないが、あったほうが図の均衡がとれて良いことがわかる。
こういうことをなんていったっけ? 


おっとこれは
・『丸に右重ね違い鷹の羽』

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いつもの鷹の羽と比べてどう違うって?
大方の『違い鷹の羽』はこのように左側が上に重なっているのです

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なかなか気がつかない。この二つの鷹の羽家紋が隣あっていたおかげで気づいたのかも。
観察眼を養い、正確な調査を行いたいものです。


・『隅立角に二つ引き』
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どこかの土建業者がこんな感じの紋を使ってたような


・『五つ鐶に桔梗』

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個人的にセンスを感じる組み合わせ。


・『日野鶴の丸』?

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所有の辞典には記載がないので『日本家紋総鑑』で探したが、それでも完全に一致するものはなかった。
お墓に彫られた戒名などから見ると「日蓮宗鶴の丸」の派生とも考えられるが…

使用家は加藤さん。


・『丸に一つ星に一文字』

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三つ星の渡辺星はよく見かけるが、こちらは非常に珍しい
辞典にも未記載。

遠巻きに見るとどこかのテレビ局っぽいような…


・『丸に変わり根笹』

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変わり根笹のアナザータイプである。
傾き具合がいい感じである。


・『亀甲に笹竜胆』

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この墓には笹竜胆や桔梗系の家紋が多い。
中には親戚関係の家もあることだろう。


・『垂れ亀甲に梅鉢』

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亀甲形が横に長いとなんだか違和感がある。
そして、家紋の派生形を表す言葉に「垂れ」というのは結構珍しいのではないか。


・『石川竜胆』

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普通の笹竜胆との違いは花弁の丸い星。
加賀石川氏の家紋である。


・『丸に反り扇』

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中啓を思わせる反り扇
やはりあれも「末広がり」を表したものなのだろうか。


・『丸に二つ算木』

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算木家紋をやっと発見。引両ではない。
算木とは易占いや計算に使う道具である。


・『隅切角に揺り三』

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意外にも家紋辞典にはきちんと個別に記載がある。
文化庁のロゴにちょっと似ている。


・『三浦三つ引き』

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三浦というと鎌倉政権の三浦一族か?
甲殻類のお腹のようだ


・『四ツ目菱』

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隅立四ツ目に比べて圧倒的に少ない。
その前に隅立四ツ目がやたら多い理由がいまだにわからん…。 


・『三つ葉藤』

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藤の花をつなげた形
…なのだが初見では藤にみえない。


・『丸に鬼柏』

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形だけみるとホップの形に似ている。 ギザギザ具合が。


・『二つ藤』

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茎の形がなんとも雅な感じがする。
ふんわり返っている様がこう、ね。(致命的な言語力のなさ)



おまけ。屋号編

ヤマが三つ
読めない…

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澪標? いや脚がない

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このように道南の墓は上段に家紋、下段に屋号という配置が多い。
中には逆もあったり、どちらか一方のみの場合もあるが。

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たまに見かける違う名字の家が一つの墓に入っているという状況は一体どういうことなんだろう…。


以下、墓地の場所です。


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