今回は木古内本町の墓地。この町では最も大きい。


『丸に三つ橘』
P1080574

以前紹介したのは三つ茶の実だった。
パーツは増えたが、すっきりまとまっている。 洗練されたものは芯が強い。




『丸に袋』
P1080575

珍しい
使用家は竹田家。 古来より香を入れて匂い袋としたり砂金袋、印袋などに使われた道具で、「宝を入れる」と言った意味合いが使用由来だとか




『雪持ち笹』
P1080576

正規の雪持ち笹にやっと出会えた気がする

某ホラー小説ではこの家紋が一つのキーワードと謎になっていたが、最後までその理由が明かされず終っていた。
そういうわけのわからなさを楽しむ作風なのだろうが、それでももう少し解決の糸口をさらりと入れるとか面白くできたんじゃないのかと思えてならない。



『浅野鷹の羽』
P1080577

この時期の風物詩、忠臣蔵で有名な浅野家の家紋
あれは分家で、本家は広島藩主だけど




『三つ茗荷巴』
P1080578岡本

なぜかブラクラ臭を感じるデザイン。
虫?虫か?




『杏葉(ぎょうよう)牡丹』
P1080580銀

辞典に載っている杏葉牡丹は花に筋がない
変わり杏葉牡丹とすべきか





『丸に三つ目』
P1080583

四ツ目は散々見てきたが、それ以外の数の目結紋となると曜紋と違ってあまりみかけない。
ただこの墓地では四ツ目以外のものを数種発見することができた。珍しい例である。




『反り桔梗』
P1080585

桔梗というよりツルニチソウといった趣き。
帰化植物らしい。ツルニチソウ。




『丸に二つ算木』
P1080586

拍子木じゃないよ
縦にするとだんご大家族





『抱き葉桔梗』
P1080588

道南では桔梗家紋が人気。





『変わり一つ蓮の花』
P1080590小箱

使用家は小箱さん
涌元にもこの紋を使用する家があったが同じ苗字だったかもしれない。 どうも記憶があいまいである。





『丸に五本寄せ扇』
P1080591奈良田

これもずいぶん珍しい 使用家は奈良田

どうでもいいが実際の扇でこの状態にしようとするとかなり難しい。 軽くて安定しないのだ。




『一つ穂稲の丸』
P1080594鈴木

意外に辞典未収録
稲というより麦に見える

ちなみに、やはりと言えばそこまでだが使用家は鈴木さん。




『日足に水』
P1080597

水平線から出づる朝日といった意匠。
日紋はもともと皇室関係の紋だそうで、特にこれは菊水にも通じるデザインのためか高貴な感触がある。




『杜若の丸』
P1080600鎌田

使用家は鎌田さん

明治以降の新紋に見えるがそんなことはなく、かなり由緒ある家紋。
古来は衣服の模様、車紋に使われ、のちに公家専用の家紋となったとか。




『丸に頭合わせ三つ玉』
P1080602玉井

よくオイナリサンの狐が持ってるあれ。
宝珠といえばオイナリサンというイメージを持っていたが、探すとけっこう色々な場所で見かける。

寺でも。




『丸に対い白鶴』
P1080604

いつもの鶴紋とは違い白鶴。
なめらかな彫り方だ。鶴というよりなにか軟体生物のように見える。





『丸に逆さ五瓜に唐花』
P1080607

いつもこの逆さ家紋をみて思う
間違ったんじゃないだろうな・・・ と

実際家の人に聞いたわけじゃないから確信が持てない。



『糸輪に菊菱』
P1080608

やんごとない家紋が多いなあこの墓地は。





『三盛亀甲に木瓜』
P1080610齋藤
使用家は齋藤家

さすがにこれを細かく彫るには厳しいものがあったのか、かなり大きなサイズで彫刻されていた。
それこそ今まで見てきた中で最大だったくらいに。




『陰丸に縦三つ引き』
P1080612

だんだん排気口の蓋に見えてくる。




『扇に丸に庵』
P1080614竹田
使用家は竹田家

これは家紋というより、屋号に近いかもしれない。
この竹田さんは木古内町の和菓子屋さんで、この紋は会社のロゴのようなものだ。


『総陰杏葉菊』
P1080620横井

ここまでシャープな彫りだと風化が怖い。

まるで葉が炎のように見える。『火焔菊』ってところか?





P1080622

輪違い家紋の一つであろうか。どうも辞典には載っていない。
しかし、墓場では結構見かけることがある。




『丸に八つ矢車』
P1080624井上

鯉のぼりの上に回ってるやつですね 使用家は井上家
こんな風に矢でハチノスにできるのは那須与一か大鏡の道長・無双モードくらいだろう




『荒枝付き左三階松』
P1080626

以前紹介した荒枝付き松の左版
荒枝がついていた方が海沿いという感じがする。 潮風に耐える黒松か… 渋い。




『丸に一枚柏』
P1080628村上

使用家は村上さん
この地域一帯の村上家が使用する家紋は一枚柏の類が多い。




『亀甲七曜』
P1080630

なにかの砲型兵器の射出口に見えなくもない
亀甲に曜かあ。易卜コンビってとこか。




『丸に三つ輪違い』?
P1080631三浦

通常の三つ輪違いに妙な鏃状の部品が付属している。
それらしい呼び方も見つからない うーん謎だ。

使用家は三浦家




『中輪に三本並び扇』
P1080616野尻

なかなか珍しい派生種家紋
どこかの老舗お菓子屋さんの暖簾に入れられてそうなイメージ




今日の最後
『丸に十六目』
P1080635後藤

四ツ目が通常比の四倍に増量。 十六という係数は家紋界の中では高分子ポリマー並の数字の大きさである。
ルービックキューブに見えるか、碁盤に見えるか意見が割れそうなところではある。






・おまけ 珍しい苗字編。
ここで家紋調査をした頃は、まだ苗字まで逐一確認していなかったので、後になって撮り増しした分になる。


『漆久保』

DSC_0433




江差かどこかの墓地でも同じ苗字を見た記憶がある。



『祐伯』

DSC_0434



「ゆうはく」と読むそうだ。
こういった音読みだけで構成された苗字の由来が謎すぎる。



苗字の調査は中途半端で終ってしまっているため、後で増えるかもしれない。