スバルパークへ行く途中、時間が有り余って居たので家紋調査を数か所ほど。




野崎霊園は上磯町から大野町文月へ抜ける道の小高い丘の上に位置する比較的新しい霊園。
付近にハリストス正教会分教会や戸切地陣屋跡が残り、なんとなく冥土に近いような、神聖で静謐な雰囲気のある霊園である。

大野平野が一望できるくらい開放的な場所なんだけれども。



『細輪に?菱』
P1140234

意外にも家紋辞典未収録の菱系家紋 花菱が角ばった感じ。
使用家は尾嶋さん



『小山桜(蟹桜)』
P1140236

滅多に見ない派生型。
植物から動物の意匠に昇華した家紋を初めて見たかもしれない。

使用家は宮川さん




『丸に三盛木瓜』
P1140238

どことなくスタンドの顔に見える ムーディーブルース?
使用家は出口さん。 

…現代文のことが思い浮かんだら、貴方は受験で苦労した人かもしれない。



『上り藤に揚羽蝶』
P1140239

使用家は神谷さん
藤に揚羽蝶とはなんとも優雅 橘に蝶も相性がいいですね



『尾長巴』
P1140241

珍しい。 巴家紋は左三つ巴と右三つ巴がメジャーすぎて、派生種をなかなか見かけないのだ。
これは嬉しい発見であった。

使用家は石井さん



『丸に三つ柏に右三つ巴』
P1140243

家紋辞典未収録
だが忘れたころに発見する家紋である。 不思議な安定感を持つ配置が魅力。

使用家は小室さん




『割り違い矢』
P1140245

櫛やシェービング器具に見えた。
どことなくネイティブアメリカンを思わせる家紋。

使用家は片桐さん ちなみに『片桐違い矢』という派生家紋もある。




『丸に龍剣に一の字』
P1140247

菊の意匠化かと思ったが違った。 この形で龍の家紋だなんて事前知識がなければわからない。

龍剣とは倶利伽羅剣のことで、不動明王が持つ龍が巻き付き火焔を纏った剣のことだとか。不動明王の化身として信仰対象にされる。
いろいろとカオス化してるけど、日本の信仰世界はそれで平常運転だから気にしない気にしない。


使用家は酒井さん




『二重輪に隅立四ツ目』
P1140249

二重丸にするだけでだいぶ印象が変わる 
こういった性質はまるでモンタージュ写真のようだ。

使用家は佐々木さん




『丸に抱き結び稲』
P1140251

よく見ると中央部に結び目があるのでこれは抱き結び稲。

使用家は稲家紋には珍しく田中さん。 鈴木さんではなかった。



『亀甲に陰変わり蔓柏』
P1140253

柏と云うより葡萄や蔦の葉に見える
かなり珍しい取り合わせである。 使用家は浜西さん



『丸に頭合わせ九枚笹』
P1140256

九枚笹の変わり家紋。九枚笹はよく見かけるが、こちらは初見。
使用家は笹尾さん

名字から引用した家紋だろうか




『丸に木瓜』
P1140258

最初は竪木瓜だと思ったけど、調べてみたら違った。
もともと木瓜はこんな形であり、これは少し強調されたものらしい。 墓石から家紋を参照にすると、墓石業者の腕にも左右されるのでなかなか正確さにかける面がある。

使用家は木村さん。