皆様いかがお過ごしでしょうか。
年が明けて早くも4ヶ月が過ぎ去ろうとしていますが、ここらで昨年と同じく、2016年の廃墟系活動報告をしたいと思います。
相変わらずブログの更新をしないもので、先日知人から「ブログ読んでる人に『この人生きてるの?』って訊かれた」と言われたくらいですので…。
ここで言わないだけで、ちゃんとしてるんですよ。本当ですよ。それではどうぞ。


・1月
冬コミの興奮も冷めやらぬ正月三が日のうちに、関東の廃医院を探索する。
行き先は2015年8月の物件と同じもので、より深い調査をしたかったがための再訪。たった半年間で崩落している場所が増えていたのを見て、廃墟は生き物であることを実感する。 
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廃墟には、冬場の角度が低くて穏やかな光のほうが似合うと思う。
2016年廃初めも上々なまま、北海道へと帰還するのであった。

…と、いうまではよかった。 なんとそのわずか一週間後、現地の近辺に、もう一つ違う廃医院があるとの情報を掴んだのである。
そんな話を聞いたら行かないわけにいかないではないか。冬コミ関東遠征の舌の根も乾かないうちに、またしても関東廃墟遠征をキメるのであった。
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こちらも素晴らしい戦前物木造建築廃医院。六角形の部屋があったり、江戸時代生まれの人のカルテがあったり、先生が日中戦争に従軍した際のアルバムがあったりと、S診療所にも及ぶ文化財レベルの物件だった。
(たまたま日程に合わせて関東を大寒波が襲い、大雪になった。以降、私が冬場に内地の廃墟遠征をすると大雪に見舞われるというジンクスが発生することになる…)

急な思いつきにも等しい遠征にも関わらず、他にも数件の廃墟をおさえることに成功した。中でもこちらの廃医院は穴場で、真冬なのになぜか雰囲気が真夏という、心が踊る診察室がある。
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…これらの物件をここで記事立てて報告できるのは一体いつになるのでしょうね。


・3月
中部地方に、明治時代に建てられた豪奢な廃医院があるとの情報を得、すぐさま遠征を敢行。たった1軒のためだけだが、それに見合うだけの価値はありそうだ。
実際その通りで、噂に違わぬその風格と、旧時代然とした内装の数々に感動を覚えずにはいられなかった。
残念なのは、これでも以前より荒らされていることだが…。
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手術室。当時は無影灯なんてものはなく、自然光を利用したため、このような造りになったという。
 
これ、この風格。完全に京極先生とか泉鏡花ですわ…。
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・4〜5月
出張とGWを利用して、岡山県及び中国・四国地方廃墟遠征を敢行。
後から数えてわかったことだが、前半は9、後半は15の物件を廻るに留まっていた。旅先ではとにかく時間がない。細部まで見て回り、その空気を濃く味わいたいものだが、もう少しスピードをあげないと時間も資金も持たないと思い知った旅でもあった。

赤い工場。
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言っておくが加工ではない。ベンガラという赤い顔料を生産していた工場であり、建物内…というより、敷地内の草や道路まで赤くなっているのである。

こちらは対照的な白い廃校。
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転用された際、中を白いペンキで塗りたくられた結果こうなった。

GWの中国地方廃墟遠征は、当初予定になかった四国方面へ向かった上に、最終日はなぜか東京に立ち寄って廃墟に全然関係がない同人誌即売イベントに顔だして来たりと、今思うとかなりの強行軍になった。 まあ、今後、ほぼ毎回遠征が強行軍になるんですが。


・8月
夏コミ前の時間を利用して、茨城・長野方面へ廃墟巡りを敢行。
方面が真逆の方角なんですがそれは…。
うるせぇ行ける時に行っとかないと死ぬんだよこの趣味は! 
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この頃からかねてより興味があった、近代建築系の物件も視野に入れた探索を行うようになった。長野ではなかなかおいしい想いができた。わっはっは。

なお、この遠征から撮影機種をPENTAXのK-3から、Nikonに戻してD750を採用。 K-3はハマるところでは大満足な写真が撮れるのだが、いかんせん緑と紫の発色が強すぎて「…」な仕上がりになる写真も多く、Nikonの汎用性を重視した特性に立ち返ることにしたのだ。 (それに伴ってK-3は手放したのだが、あの味を忘れがたく、今では後悔していることは内緒)

そして、夏コミC90です。もう4度目ですか。早いものですね。
今回は函館周辺部の近代建築系廃墟を特集・調査した『廃録 Vol.4』を発行。
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しかし、あまりにマニアックな内容にしたために、正直前作と比較して受けはよくなかったというのが実感だった。
今まで色々とやりたい放題してきたツケだろう。薄い本は自分が満足するために書くものとはいえ、読む人が何を求めているかある程度考えた作りをする必要があると痛感した。
また、ここに来て、あまりにディスプレイや運搬器具の管理が適当であるという問題も表面化。
次こそ必ず自分も読者の方にも満足が行く本を、そして、サークル運営を… と雪辱を誓う夏コミであった。


・9月
本来であれば兵庫へ遠征するはずが台風が西日本を直撃し、それどころでなくなってしまったため、急遽行き先を10月予定だった東北に変更。冬コミを見据えた探索と調査をすることに。 
実に3度目になった和賀川発電所探索。前回、腐乱臭を感じて退却を余儀なくされた導水管を制覇するため、知人からガス検出器を借りて、ついにその最奥へたどり着くことに成功する。
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この詳細は記事最後の冬コミで頒布した薄い本を読んでね。 

東北の廃墟はなぜこうどれもこれも巨大なのか。
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断崖にへばりつくように建てられた建増し系迷宮廃旅館。本当なら、紅葉の季節に探索したかったのだが…まあ今年だ今年。 


・11月
10月に差し替えた兵庫遠征は仕事が忙しくなって叶わず、結局17年1月になるまで廃墟探索はおあずけとなった。
その代わり、11月に行われた北海道コミティアに初参戦することになった。
今回は、炭鉱や廃校など北海道の歴史に関係深いものを集めた廃墟写真集『開拓者の骸』を発行。
白黒でバキッときめたかっこいい出来になりました。実は純粋な写真集はこれが初めてだったりします。
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結果は上々。夏コミですっかり弱気になっていた私にとって、アットホームな雰囲気の地方同人誌頒布会は実に心温まるものがあった。
また、出たい…けれども、次の北海道コミティアは6月だし、仕事も夏コミ用新刊も忙しいし、無理だな…と思うのであった。(とか言いつつ、先日ちゃっかり参加申し込みしてしまったんですが)


・12月
運命の冬コミC91。夏コミの反省から、参加前からディスプレイを研究し、設営のシミュレーションも重ね、手持ちの荷物を最低限のものに。薄い本も今回から廃録シリーズからFocusiteシリーズへとシフト。前々から暖め続けていたやりたいことをほぼ全てつぎ込んだ上、虎の子の和賀川発電所を特集した内容。
これで夏コミのような結果なら、同人はやめよう… と内心覚悟してイベントに臨みました。
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肝心の結果は…
既刊を含めて完売!!! 勝利、勝利、大勝利ィ!!!
こんなに嬉しいことがこの世にあるものか。夏コミも出ます(単純)と安堵と興奮に塗れた2016年の締めくくりをしたのでした。
この模様と本の内容はこちらを参照にしてね。
http://hanatare-ruins.doorblog.jp/archives/51929376.html


…というわけで、振り返ってみれば2016年も充実した廃墟ライフを送っていたようで、我ながら安心しています。
願わくは、日常のことは忘れ、本業から逃げ、好きなことだけして生きてみたいものです(クズ)。

さて、2017年ですが、年始の廃初めもさることながら、1月後半、2月、3月と昨年を上回るかもしれない勢いで廃墟探索を行っております。こんなどうしようもない輩ですが、また忘れた頃にでも見に来てくださると幸いであります。(主に6月、8月、12月ころ)
相変わらず、廃墟探索記事の更新は激しく遅行でしょうが…。